やましたレディース・マタニティクリニック「子宮頸がんワクチンについて」についてのご説明です

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診療内容

子宮頸がんワクチンについて

子宮頸がんワクチン接種
の現状

子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです。子宮頸部の上皮細胞がヒトパピローマウイルス(HPV)により子宮頸部異形成という前がん状態を経て、徐々に子宮がんへと悪性化していきます。
発症のピークは30歳代後半ですが、20代にも発症します。
国内では年間約1万人が子宮頸癌を発症し約3000人が死亡しています。

子宮頸がんワクチンはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンです。多くの国でワクチン接種が行われているため、子宮頸部異形成が減少し、世界的には子宮がん患者は激減しており、将来的には撲滅される可能性があります。
一方、わが国では2013年に積極的接種推奨のワクチンとして、定期予防接種になりましたが、重い副反応が取り沙汰されて、積極的接種推奨が取りやめられ、接種希望者はほとんどいなくなっています。

ワクチンの副反応は軽いものでは発熱、発疹、局所の痛み等、重いものではアナフィラキシー、けいれん、急性脳症、ギランバレー症候群、複合性局所疼痛症候群などです。重篤な副反応の頻度は世界からの報告では100万人に1人程度といわれており、国内での報告も同程度で、日本だけが特別多く生じているわけではありません。また、国内外の研究・調査の結果ではこれらの副反応は子宮頸がんワクチンに特有のものではないことが分かっています。ワクチンは世界120カ国以上で使用されていますが、副作用で接種を中止した国はありません。

子宮頸がんは、がん検診とワクチンで患者をゼロにすることができる唯一の癌のため、WHO(世界保健機関)からも、安全性と予防効果の高い子宮頸がんワクチンの積極的接種勧奨を停止しているわが国の政策に対する批判の声明が届いています。日本でも、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本小児科学会、予防接種推進専門協議会などの専門科医会・学会がくりかえし積極的勧奨の再開を求める声明や要望書を出してきましたが、未だ再開の目処がたっていません。

子宮頸がんワクチンは安全性と予防効果が認められていますが、接種対象者は、12歳から16歳までの女子であるため、因果関係の低い副反応が取り沙汰されているなかで、親としては接種に躊躇するのは仕方がないことです。厚生労働省の積極的推奨の差し控え措置はいまだに解除されていない中、接種を推奨する地方自治体も出てきていますが、まだまだ時間がかかると思われます。

公費接種の対象
小学6年生(12歳)から高校1年生(16歳)
〔対象者以外は自費でおよそ1回15000円程度(合計3回)〕
ワクチンの種類
  • サーバリックス(HPV16型、18型に対する2価ワクチン)
  • ガーダシル(HPV16型、18型に加え、尖圭コンジロームの原因となる6型、11型に対する4価ワクチン)
  • 効果はどちらも同等です
  • 半年間で3回の接種が必要です

(世界的には9価ワクチンが主流になっています)

高価なワクチンなので、公費対象年齢内に接種したいところですが、現時点では静観するしかないかもしれません。しかし、ワクチンの有効性と安全性を理解し、ご本人の希望があれば、当院で接種を行いますので、お問い合わせください。

性交経験がある方のワクチン接種も有効と言われていますが、費用は3回接種で5万円ほどかかります。またHPVウイルスの約70%の予防効果のため、接種をしてもがん検診をうける必要があり、費用対効果は高いとは言えません。毎年、子宮頸がん検診を受ける事をお勧めします。