新生児・乳児のRSウイルス感染症予防のための母子免疫ワクチン 「アブリスボ」について
2024年6月にRSウイルスに対する母子免疫ワクチン「アブリスボ」が使用できるようになりました。アブリスボは妊婦に接種することで、生まれてくる赤ちゃんのRSウイルスによる下気道疾患(気管支炎や肺炎など)の発症と重症化を予防することを目的としているワクチンです。自費での接種となりますが、入院の大半を基礎疾患のない乳児が占めていることより、日本産婦人科学会、日本小児科学会も接種を推奨しています。
*RSウイルスとは
RSウイルス感染症は、⽣後1歳までに50%以上、2歳までにほぼ100%が初感染します。⽇本では、年間12〜14万⼈の2歳未満の乳幼児がRSウイルス感染症と診断され、そのうち3万⼈が⼊院を必要とし、入院率が高い感染症です。RSウイルス感染症は、軽い風邪症状から重い気管支炎や肺炎まで様々ですが、生後6ヶ月以内の赤ちゃんは免疫機能が未熟のため重症化しやすくなります。また、その後の気管支(小児)喘息との関連性も指摘されています。
RSウイルスに感染しても治療法はなく、対症療法しかありません。
重症化すると入院の上、酸素吸入や点滴による治療が必要になり、人工呼吸による集中治療が必要になることもあります。
生後数ヶ月の赤ちゃんは免疫機能が未熟のため、ワクチンを接種しても抗体が作れません。そのため、母体にRSウイルスワクチンを接種することで、胎児に抗体が移行し、生後の免疫が可能になるため、母体へのRSウイルスワクチン接種は非常に有効です。
*アブリスボについて
妊婦に接種することにより、母体のRSウイルスに対する中和抗体価を高め、その抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、出生時から乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患(気管支炎や肺炎)を予防することを目的とした母子免疫ワクチンです。
昨年8月からアメリカ、ヨーロッパで承認され、接種が推奨されています。世界的にも安全性が確認され、一般的に使用されているワクチンです。
<接種の時期>
妊娠24~36週の妊婦(望ましい週数としては28~34週)
<効果>
発症予防効果が50%、重症化予防効果が80%
効果持続期間は生後6ヶ月程度
生後6ヶ月以降は効果が下がりますが、その時期になると、免疫機能が発達しているため、感染しても重症化しにくくなっています。
<価格>
32000円(税込)
<副作用>
ワクチンの副作用は、妊婦への投与による調査では、重症はなく、軽症から中等症程度でした。(通常のワクチンの副作用と変わりません)
・主な副作用
局所作用:注射部位の腫れ、赤み、痛み
全身作用:頭痛、疲労感
早産の増加や新生児の異常の増加は報告されていません。
*他院で妊婦健診を受けている方の接種も行っています。
当院事務までお電話でお問い合わせください。



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